小宇宙
OLYMPUS OM-D E-M1
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100 F4.0PRO
錦秋の大寧寺を訪れると毎回必ず撮るのが池の鯉…。この池の鯉たちにとってこの季節ほど注目を浴びる時季は他にないだろうと思う。この日も鯉の数ほどのカメラマンが散りもみじの浮いた池を優雅に鯉が泳ぐ様をカメラに収めていた。無論、僕もそのひとりである。
僕はデジタルカメラで撮影した写真を世に出すときには必ず何かしらのレタッチを施す。例えばそれがSNSのお出かけレポだろうと写真ブログだろうとその流儀に変わりはない。
流儀というのも少々大げさなことではあるけれど、人にはそれぞれの考え方や行動パターンがあり、人様に迷惑をかけない限りは個人の自由だと思っている。デジタルデータに対する考え方も然り…、どのメーカーのカメラを使おうと、レタッチを施そうと撮って出しにこだわろうとそんなものは個人の勝手だ。というわけで上の写真などはばりばりにレタッチして、ほぼ原型を留めていない。ただ撮るときにはこの絵のイメージは頭の中に入っていて、そのイメージを元に毎年のように同じような絵を作っているわけだ。赤い紅葉の星が漂う小宇宙を悠然と泳ぐ錦鯉…、今年は僕の隣にいたおじさんが池に餌をばら撒き始めたので悠然が騒然になってしまったのが唯一の誤算だった。この絵を撮ったら僕の紅葉シーズンはほぼ終わり、また来年のお楽しみというわけである。次も良い秋を迎えられますように…。