雪原の射光
最強と言われた前の寒波は、普通の冬ならあまり雪など積もらない僕たちの住む地方にも影響を及ぼして、我が街の周辺にも少しの積雪が見られた。寒波が緩んで道路に問題がなくなれば、やはり珍しいもの見たさが頭をもたげてきて目指したのはいつもの秋吉台…。ところどころ道に残る雪をおっかなびっくりやり過ごして長者森の駐車場に着いたらもう「庭駆け回る」犬になった気分だ。同じようなことを考える人がたくさんいるらしく雪の残る道筋は既に足跡だらけで、雪が降ればオフロードバイクで山へ出かけて汗だくになって遊んでいたことを思い出す。歳を重ねても考えることは何ほども変わってはいない。変わったのはハードに遊ぶ体力がなくなってきたということだけど、遊びで人様に迷惑をかけるわけにはいかないので遭難しない程度に相応に遊べばいい。その点カメラは被写体を欲張らないという条件付きなら比較的安全に遊べるかな?と思う。冬の秋吉台は空模様がドラマティックだ。広がる雲の真ん中にポッカリと開いた穴から射光が降りてくる。降りてきた光が草原の一部分をスポットライトのように照らし出している…。